アンデスの薬用植物

 
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● アンデスの薬用植物 ●

元来、人間はその土地に自生するものをさまざまな形に加工し、またはそのまま生で食べて生活してきました。体調が悪い時もまた、自生するものを活用して治療し、逆に毒のあるものにあたって体調を崩したり、死に至ることもありました。

長い年月と試行錯誤の繰り返しから、人々は食べていいものといけないものを知り、食べて特に何か特別なよい作用を人体にもたらすと思われるものは生薬として使われるようになりました。


南米ペルーには太平洋を北上するフンボルト海流が打ち寄せる沿岸部から、標高5000〜7000メートルの中央アンデス山系まで、世界に存在する104種類の気候帯のうち84種類もの気候帯があり、植相が豊かで栽培できない作物はないとさえ言われています。


ペルー、ボリビア、コロンビア、チリとまたがるアンデス高地やブラジルへつながるアマゾンのジャングル地帯には、インカ帝国が栄えていた時代から人々の健康を助けてきた様々な体によい植物が地元の人に栽培されていたり自生しており、世界の他の地域と同様に、自生の薬用植物を使った薬草療法が発達していました。

人々は経験や言い伝えから、妊娠のためにはマカの根茎を、逆に妊娠しないためにはキャッツクローの木の皮を煎じて飲み、歯磨きにはクラメリアの根を使うことを生活習慣や伝統から知っていました。またアンデスの山の植物はアマゾンのジャングルの植物と物々交換されてペルーの他の地域にまでその使用が広がっていきました。薬効が高い薬草は貴重品として珍重され、インカの王や貴族などの特権階級のみが食することを許されたものもあり、神様にささげられるもの、戦いの戦利品として使われるものもありました。

 

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