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ランジェバンダイナミクスによる「マカ(Lepidium
meyenii )」の
ディフェンシン の分子分析とモデリング
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著者: サンマルコス国立大学 薬学・生化学学部
クリステイアン・サレロ・クルス |
近年、特に抵抗力が低下した患者に好気性菌感染による症例の発生が多くなっている。現在、菌による感染の治療薬として使用できるのは、アンフォテリシン
B と各種のazoles (サルファ系抗菌剤)のみで、緊急に抗菌性のある新しい薬剤を開発する必要がある。
特に関心度が高い抗菌性特徴を持つ分子ディフェンシンは植物から得る事が可能で、今後それらの基本構造は、適切な薬剤効果を持ちその治療効果を再現できる分子設計の元になっていくと思われる。
ディフェンシンは多くの植物において、抗病原菌性と抗菌性特徴を示しており、プラズマ細胞粘膜において特定のコンポーネントとの相互作用が見受けられる。その結果として粘膜に浸透性が見られるようになり、これが菌による感染治療のための魅力的な方法とされることが考えられる。(
Thomma et al, 2003年 )。 |
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● 手法
| ■実験開始の生物的情報
ペルー国リマ市の国際馬鈴薯研究所センターから得たマカ(Lepidium meyenii )の ディフェンシンのシークエンスを用いた。(Solis
et al, 2006年)
■ホモロジーモデリング
Swiss-Model のサーバーを通して、ホモロジー モデリングにより、マカ(Lepidium meyenii
)のディフェンシン の3D構造の モデルを得た。(Schwede et al, 2003年)。 構造の型として用いられた配列ホモロジーはPDB
1AYJコードを持ったRaphanus sativus の抗菌蛋白質であった。(Fan et al,
1998年)
※ ホモロジーモデリング
構造予測を行うタンパク質のアミノ酸配列を、立体構造データベースのアミノ酸配列に対してホモロジー検索を行い、もし立体構造既知のタンパク質と有意な配列ホモロジーが見つかれば、それをもとに立体構造のモデルを作ることができる。これをホモロジーモデリング(homology
modeling)という。
■分子シミュレーション
NAMD 2.5 ソフトを使用し、ランジュバンダイナミクスの元で、CHARMM 27 の empirical
potencial force fields を以って、シミュレーションを行った。
■保存残留物の特定
T-Coffeeプログラムを使って、各種生態のシークエンジングに基づいて多様な配列が得られた。(Notredame
et al, 2000年)。ディフェンシン の3D 構造のモデルにおける各アミノ酸残留物の保存度の表示はConSurfソフトによって行われた。(Glaser
et al, 2003年) |
● 討論
植物のディフェンシンは、システインが豊富で偏在的な陽イオン・ペプチド を特徴とする分子で、哺乳動物又は昆虫類の保身のためのペプチドに似た屈折のパターンを持っている。そして、マカのディフェンシンは、これらと同じ特徴を幾つか持っている。ディフェンシンのホモロジーモデリングによって不整?翼と?網状螺旋が出来、四つの硫黄(二価)結合によって、構造がコンパクトな形で安定することが確認できた。
残留物は、連鎖内で硫黄(二価)結合を形成し、我々の分析でも残留物の保存度がかなり高いと確認されたため、このペプチドの原型構造の保持には欠かすことの出来ないものであると想定される。
Eval23D 及びVerify 3Dソフトによるモデルの質の確認では最高の結果を得られたが、Ev
Treeソフトで確認したところ、その結果は中程度となったため、モデルをより充実させる必要があると思われる。
ランゲバン・ダイナミクス による分子シミュレーションを行った時点では、残留物の動きが限られていることが確認され、その結果として、シミュレーション中、ペプチドの形成を維持することができた。従って、モデルにおいて提案したペプチドの形成は優良で、このペプチドの構造を分析・評価するために有効であることが確認された。
分子のシミュレーションでは、ホモロジーモデリングから得た構造で、さらに水分子が付着した蛋白質を含めた方式を利用した。つまり、シミュレーションの条件が、蛋白質が溶液の中で置かれている条件と最も似た物理化学的条件に沿うようにした。
しかし、これらの条件のもとでは、溶液によって、蛋白質の動きに衝撃と摩擦力が発生するため、蛋白質の動態シミュレーションを確定するための計算がより複雑になる。
よって、このシミュレーションでは計算の複雑化をさけるために、上記に述べた二つの効果が加わるランゲバン・ダイナミクスの方程式を用いた。
(Allen & Tildesley 1987 )。 シミュレーションにこの動きに関する方程式を導入することによって複数の構造が得られた。
このシミュレーションの結果は、システムの粒子の位置と速度が経時的にどのように変化するかと言う経路を、特定するものであった。この経路において得た計算では、保存されたセリン
38とグルタミン酸59間の残留物間の距離はシミュレーションが行われている間、約3.5Aと言う小間隔を保った。
高い保存度を持った残留物に、グルタミン酸59とセリン38(図 3A参照)がある。グルタミン酸とアミノ酸は往々にして天然ペプチドと合成物の活動のための主要な構成要素として評価されている。
酸の側方並列によってイオンの相乗活動が設けられ、これが蛋白質とペプチド間の特定分子を認知し、これが諸器官における生理的又は生理・物理的機能を調整すると言う結果をもたらす。(
Stefanic &. Dolenc. ? 2004)。並列を観察すると、他の残留物を見ることが出来るが、これらは高度に保存された形では提示されていない。しかし、少なくとも同じ物理化学的特性を持つ二つのアミノ酸の形で見ることはできる。リジン
32、ヒスチジン 73及び アルジニン74がその一例である。セリンは一種のアミノ酸で酵素の媒体プロセスに加わることが出来る。(Claverie
&. Notredame, 2003)
これらの残留物には要請の側方連鎖が見られることもある。このことはペプチドの活動のためのアミノ酸残留物の重要性を立証していると考えられる。
又、このことは、ディフェンシンが生態に働きかけ、プラズマ細胞粘膜を変える作用があり、酵素及びイオンのメカニズムに対する抑制効果がある、と立証された作用とも関係があると思われる。(
Lay & Anderson ,2005, Thevissen et. al. 1999
)
しかし、保存された残留物から得た情報、例えば残留物間距離及び物理・化学的特性等に関する情報などは、ペプチドの殺菌効果を模倣し、その殺菌効果を最大限に発揮する擬似ペプチドを開発する際の基礎的な情報になり得るものと思われる。
この研究は先に述べた幾つかの目的のほかに、新医薬品開発のための研究の初段階において、マカ(Lepidium
meyenii)のような自然の材料の試験的資料を基に、コンピュー化学やバイオ・インフォマティカの知識を利用して、低コストでアクセス可能な科学作業に貢献することを目的にした。
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